歯周病とは
歯周病は、歯周ポケット（歯と歯茎の隙間や溝）に汚れが付き、そこから菌が増殖して歯肉や歯茎に炎症を起こしていく病気で、日本人が歯を失ってしまう大きな原因といわれています。
また、近年は糖尿病・心疾患・脳血管疾患・骨粗しょう症・認知症といった全身の病気にも影響していることが明らかになっています。
大切な歯と全身の健康を守るためには、たとえ発症してもそれ以上「悪化させない」という意識がとても重要です。
予防や早期発見のため、定期検診とご自分で取り組む正しいケアを推奨されています。
当院では、徹底した確認と清掃「PMTC」を行います。
歯周病の重症度
P1（歯肉炎）
歯の磨き残しで起こる、歯茎の炎症状態です。
軽い腫れや出血があります。
歯茎にのみ炎症が起きているため、クリーニングや歯ブラシで改善します。
P2（歯周炎初期）
歯の周囲の骨が溶け始めた状態です。出血が酷くなり、歯磨きをすると出血します。
歯の周囲に歯石が着いていることが多く、除去を行います。
また、一部進行している場合は、部分的に外科処置を行うこともあります。
P3（歯周炎中期）
歯茎の出血のほかに、重度の口臭や歯の揺れが起こるようになります。
目視での歯石除去は困難なため、外科処置による清掃、感染部分の除去、骨の整形が必要となります。
咬み合わせに問題がある場合は、調整を行います。
P4（歯周炎後期）
歯の揺れはさらに大きくなり、口臭・出血のほかに膿が出るようになります。
痛みや腫れが認められた場合は、抜歯の対象となることもあります。
歯周病を治すには、歯科医院に定期的に通うことも大事ですが、それ以上に患者さまご自身の普段の歯磨きが重要となります。
歯周病の外科的治療（歯周病手術）について
検査によって歯周ポケットの数値が5～7mmと診断された場合、歯ブラシが病巣に届かないため、歯周病の手術（フラップ手術）が必要となります。
歯周病の外科的治療は特殊なものではなく、当院では日常的に行われている治療の一つです。
感染している骨を除去する、目に見えない歯石を取る、歯磨きをやりやすいようにするといった目的があります。これにより、歯周病（口臭・歯肉からの出血・口のネバネバ感など）の再発、および歯周病の進行はほとんどなくなります。
しかし、正しく歯磨きができていないと再発してしまうため、定期検診はお受けください。
